不動産相続を司法書士に依頼するには

不動産相続とは、身内が亡くなってその故人が所有していた不動産を遺産相続する場合の手続きをいいます。具体的には、相続登記、抵当権抹消登記、相続放棄などの事務手続きがあります。司法書士とは、行政機関に提出する書類作成のエキスパートです。複雑な法的申請の相談にはうってつけの人材といえます。

まず、不動産相続を行うための相続登記をおこなうためには、所有者の名義を故人から相続する親族へ移転しなくてはなりません。相続するだけでなく、売却したのち現金を相続人の間で分割して相続する場合にも、同じ手続きが必要になります。また、相続すべき不動産が住宅ローンの担保として使用する必要がない場合、抵当権抹消登記を行います。この場合、ローンの払込を担当している金融機関が提携している司法書士を紹介してもらえることがあるので、相談してみてください。

これらの手続きに係る遺言状の検認や遺言執行にも、司法書士の存在が必要になる場合があります。なぜなら、不動産相続の現場での親族間のトラブルはまま起こり得るものだからです。公正証書遺言としてしっかりした文章が残されていたとしても、素人がみて内容をしっかり理解できるとは限りません。遺言状がどの程度法的拘束力をもっているのか判断出来るのは、司法のエキスパートでなくてはなりません。

そこで、家庭裁判所との間の仲立ちとなり、遺言状の内容をチェックし適切に相続が行われるようにするため適任といえるのが司法書士資格保持者なのです。